北海道摩周湖第三展望台 瞬く間に霧に包まれました


屈斜路湖や硫黄岳方面はガスに包まれている。
摩周湖はどうだろうか。

展望台に向かう

摩周岳は笠雲の中、姿を見せてくれないが・・・
摩周湖のカルデラと湖面は見渡せる。

摩周湖の「えくぼ」カムイシュ島(中島)がより近くで迎えてくれる。
摩周岳も真横から眺められる。

第一展望台方面を眺める。
ここは摩周湖の3つの展望台のなかでも、標高701mで一番高い。

裏摩周から釧路湿原を越えてやってきた太平洋産の雲が湖面に架かりだした。
すると、

一瞬で、カルデラ全体から滝雲が下りてきた。
瞬く間に湖は霧に包まれた。

目線を湖面に落とすとダケカンバの幹が白く印象的だ。
「森と湖と火山」という三役そろい踏みの風景を楽しませてくれる。

第一展望台に場所を変えて湖を見る。
ガスが少し晴れた。
同じ湖なのに、見る場所よって色も姿も違って見えてくる。

いろいろな光景を眺めて、最後に視線が行くのはやはり、この小島。
カムイシュとはアイヌ語で「神となった老婆」という意味。
伝説では
『コタンの強い首長が戦死してしまい、その首長の母が孫を抱いて闇にまぎれて逃げたそうです。しかし山野をさまよっているうちに命よりも大切な孫を見失ってしまい、行く日も探し続けて摩周湖のほとりまで来て、カムイヌプリ(摩周岳・神の山)に休むことを願い出ました。湖の中ほどで休むうちに老婆は悲しみと疲労で島になってしまいました。』
この島がカムイシュ島だと伝えられている。

この島、水面からの高さは31mだが、実は湖底からは約240mあるそうだ。
つまり、そのほとんどが湖の中に沈んでいて、火山の頂上がほんの少し水面上に出ている。人間で言うと頭の一部が見えているのに過ぎないということ。
巨大化したお婆ちゃんが頭だけ出して顔も、胸もお尻も足も湖の中で休んでいる姿。
そんなことを想像していると、霊気=冷気を感じて肌寒くなってきた摩周湖でした。
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