穴吹から天空(ソラ)の集落 渕名・家賀の秋を訪ねて
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やって来たのは穴吹川の西の尾根沿いの中野集落。
ススキが風に吹かれて、おいでおいでをしているように揺らいでいる。
これは耕作放棄で荒れた畑にススキが生えているとも見えるが・・・。

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こちらでは、ススキが刈り取られ、集めて積まれ「コエグロ」にされている。

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ここにも、刈り取られたススキとコエグロ。

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そしてその後から新芽を伸ばすススキの株。
こんな風景がソラの集落では、この時期に到るところで見ることが出来る。

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 納屋や倉庫に「保存」されている茅やススキもある。

ススキはこの後、どのように利用されるのだろうか?
そして、コエグロは何のために作られているのだろうか?

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秋深まる山々と冬支度の進む渕名集落を後にする。

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県道255号の峠を越えてやってきたのは、貞光川沿いの家賀集落。

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翌日11月13日が児宮神社の大祭で、幟が立てられ、祭りの準備が完了していた。

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この神社も趣がある。
「かつては200軒近くの家々があり、下の川からこの上まで続く畑に阿波煙草を植え育てていた。そのお陰で、この本殿も作られたし、祭りも賑やかだった。今は、そこに杉や檜が植林され、山に還ってしまった。」
と祭りの準備を終えた総代さんが呟く。

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ここでも茅場のススキは刈り取られ、コエグロが仲良くふたつ夫婦のように建てられている。
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こちらは剪定が終わったばかりのお茶畑。
そこには石墨の祠が顔をのぞかせる。
生活の中に、祖先神等の信仰が根付いている。

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ここには肥場・肥野・肥山と呼ぶ採草地がある。
秋にカヤ刈りを行い、コエグロを作り保存する。
春が来るとそのカヤを畑に敷いて、土の流出を防ぐ。

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 傾斜がきついソラの畑は、これをしないと土が下へ下への落ちていく。

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 それ以外にもカヤを敷くと、施肥や、雑草防止、保水力、保温力、ミミズなどの微生物などを増やす効果もあるという。

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 ソラの集落では、カヤ(ススキ)は、「コエ」と呼ぶ。
採草地(カヤ場)も、人々は「コエバ」(肥場)、「コエノ」(肥野)、コエヤマ「肥山」だ。そして、カヤ刈りは「コエカリ」だ。
つまり、カヤは金肥や化学肥料に頼らず、身近の自然の中から生み出してきた大切な肥料なのだ。

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冬がもうそこまで感じられるソラの集落だった。




紅葉が山々から下りてきて、ソラの集落までやって来ている。



(肥場