瀬戸の島から

金毘羅大権現や善通寺・満濃池など讃岐の歴史について、読んだ本や論文を読書メモ代わりにアップして「書庫」代わりにしています。その際に心がけているのは、できるだけ「史料」を提示することです。時間と興味のある方はお立ち寄りください。

2006年09月

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岡山航路は、両備運輸が2隻、四国フェリーが1隻の計3隻で運航されています。

そのうち昨年5月に就航した「おりんぴあ どりーむ」は、今までの瀬戸内海を走る短距離フェリーのコンセプトを越えようとした気配がうかがえます。

「人と物を運ぶ」から同時に、「人を楽しませる、または癒す」を考えて作られているような気がします。足湯や甲板へのリクライニングシートの配置など、瀬戸の船旅を楽しむために私が欲しいと思っていたもののいくつかがあります。こんな船がこれから、瀬戸内海にも次々と登場してくると、もっと楽しくなるのでは・・とワクワクしてきます。

 ちなみに、「おりんぴあ どりーむ」の仕様は総トン数967邸―衢者オリックス 管理者両備運輸
造船者 藤原造船(愛媛・大三島)となっていました。

 この航路には、高速船「クイーンオリーブ」も就航しています。
高松航路の「スーパーマリン」に比べると小型で、喫水線が低く、座席から海面がすぐそばに見え、海の上を走っているという気分がします。

上の写真が土庄港を出発したばかりの「おりんぴあ どりーむ」
下の写真は,小豆島の沖の島沖を土庄港へ向けて航行中の「クイーンオリーブ」です

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土庄と豊島を結ぶ航路は、あまり知られていませんがフェリー航路以外にもう一つあります。

豊栄丸という木造船が家浦~唐櫃~小豊島(おてしま)~土庄を結んでいます。
フェリーが船と人を運んでいるのに対して、この船にはいろいろな特徴があります。
 ー腓棒験萢冑覆魃燭鵑任い襦
 ∀敬徂愼鷽佑砲茲辰同森劼気譴討い襦
 住人12名(?) 牛の数は数百頭(?)がいる小手島への唯一の公共運輸機関である。
 づ攵厩舛魃曚┐董∪こΔ念貳峩垢こざ「どぶち海峡」の内側まで入って、横付けされる。

この船が元気に動いている姿を見ると、うれしくなってホクホクした気持ちになってくるのです。
この船に乗って、小手島に渡り「野宿」して一晩を過ごすことが、私の一つの楽しみになっています。

上の写真が「どぶち海峡」を豊島に向けて就航していく姿。
下の写真が小豊島と前島の間の海峡を越えていく姿。後ろの船は高松航路の高速船「スーパーマリン」です。

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豊島(てしま)航路は、土庄港を出て西に向かいます。
そして、豊島の唐櫃(からと)と家浦の二つの港に立ち寄りながら岡山の宇野港をめざします。
途中、直島の島々の間を縫うように走り、いくつかの瀬と海峡を越えていきます。
進みゆく船から見える景色がゆるやかに絶えず変化するシークエンスを味わうにはおすすめの航路です。

宇野港がは、高松からのフェリーの到着港でもあり、船の出入りが多い港です。
この航路には、「わかしお」「せとしお」の少々小ぶりのフェリーが就航していました。
現在、新造船「てしま」が登場し、船足もずいぶん速くなりました。

上の写真が、土庄港に到着間際の「わかしお」で、後ろの島は豊島です。
下の写真は、夕闇の中、宇野港を出港する「せとしお」です。

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小豆島から本州へは、4つの航路があります。
その内で一番東のコースが島の北東にある福田港と姫路を結ぶ航路です。
この航路は、四国フェリーグループが運航しています。
このグループは、このほかにも「宇野・高松」「土庄・高松」の航路に、
同モデルの「赤い煙突」を後部に乗せたフェリーを就航させています。

その内の一隻オリーブ丸は、平成9年5月愛媛県の大三島にある藤原造船で建造されています。
備讃瀬戸を行き交うフェリーは、瀬戸内海の中規模の造船所で作られたものが多いようです。
そして総トン数が988トン程度で、1000トンを越えることはありません。

 この航路は、備讃瀬戸から外れています。
そして航路に家島群島しか島並がありません。
そのため私にとっては、少し退屈な航路です。
通過する家島も、関西周辺の埋め立てなどに石を提供するために、島々が削り取られています。
関西新空港や神戸空港のために、瀬戸の島から石が運ばれる。
大阪城の石垣に、巨石が運ばれたのとは、だいぶん意味合いが異なるように思えます。
 
 

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島の北側の大部港から岡山の日生へは、
瀬戸内観光汽船株式会社がフェリー2隻を就航させています。

ブルーの船体は、瀬戸の蒼い海によく似合います。
日生港が近づくと私の立ち枯れかかった「多島海」の言葉のイメージを、
膨らませてくれる光景を見せてくれました。

下の写真が小豆島の大部集落に入港する「ひなせ」、
上の写真が日生湾を出港する「ひなせ3」です。

出船入り船を見守るのも、
だんだんすてきなことのようにおもえてきたこの頃です。

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高松と小豆島東部の草壁港を結ぶ航路はブルーラインと呼ばれています。
船の名前もブルーラインで、「○○丸」とは名付けられていません。船内もなかなかおしゃれで一時間の船旅を楽しめます。
この航路は、屋島 → 牟礼 → 四国最北端の竹居観音崎岬 → 高島 → 小豆島最南端の地蔵崎灯台 →岬の分校(二十四の瞳)を近くに見ながら進みます。
特に、備讃瀬戸を横切るあたりから地蔵崎灯台が近づいてくる光景は絵になります。私の好きなポイントです。
フェリーは一隻のみの就航ですが、もう一隻高速船「サンオリーブシー」がいます。
小型ですが双胴船でスタイルがよくて走る姿が美しい船です。
波のおだやかな瀬戸の海を、滑るように進んでいきます。

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高松と小豆島の土庄を結ぶ航路は「オリーブライン」と呼ばれています。

この航路は「四国フェリー」によりフェリー3隻、
高速船「スーパーマリン」3隻で運航されています。

所用時間は、フェリーが60分、高速船が30分です。

高松港を出港すると左に鬼ヶ島(女木島)、
続いて男木島を通り過ぎると備讃瀬戸東航路を横断します。

この時に、多くの船と出会うのです。
今日はどんな船に出会えるのかを楽しみに、船に乗り込みます。

この船たちの上から瀬戸の季節と船を見つめています。

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高松から船で40分。
丸瓦をのせた古い家屋が急な坂に並んで続く。

集落を抜け、島の北端トウガ鼻をめざす。
ゆっくり歩いて15分ほどだ。

そこに男木島灯台がある。
庵治から運ばれた石材を積み上げた灯台は、
「強靱な意志」のように、海に向かって立っていた。

ここは備讃瀬戸東航路の西のはし。
西行する船は、この灯台を過ぎると舵を切り、瀬戸大橋をめざす。

灯台に今は人はいない。
周りは、キャンプもできるように整備さている。
だが、訪れる人は少ない。

「野宿」したが誰にも会わなかった。
波と風と船の動力音、そして灯台の灯りに照らされた一夜だった。

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播磨灘を西行してきた船は、小豆島の最南端三都半島で備讃瀬戸航路に入ります。
この半島の先端には「地蔵崎灯台」があり、瀬戸を行き交う船の道しるべとなっています。
灯台の前を、一日1000隻前後の船が通り過ぎていきます。
1万トンを越える大型船も20隻前後通過します。その多くは、遠距離フェリーとタンカーです。

灯台周辺は、最近整備されきれいな便所や芝生公園もできました。
遊歩道で灯台下の広い砂浜にも降りることができます。
夕暮れ時に、行き交う船を見ながらBBQをやるのには最高の場所です。
もちろん、「野宿」にも適しています。夜も多くの船が、灯台の光に導かれながら航行しているのが分かります。

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小豆島の池田と高松港を結ぶフェリーは,
かめときりんを乗せて行き交います。

高松を出航すると屋島の先端「長崎の鼻」をかすめるように通過
右手に牟礼湾、左手に大島を見ながら
屋島の古戦場のゆかりの名前がつけられた「兜島」「鎧島」のすぐそばを通過していきます。

屋島とは対照的にとんがり帽子のような山容を見せる八栗山も印象的です。
映画「世界の中心で・・」の舞台の町をも海からながめることができます。
注意してみると、映画で印象的だった赤灯台も見えます。

上の写真が、男木島をバックに池田港に向かうきりんさん
下の写真が、山桜が満開の屋島をバックに高松に向かうかめさん

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高松とその北にある鬼ヶ島(女木島)と男木島の2つの島を結ぶのが小型フェリー「めおん」。
男木(おぎ)・女木島(めぎ)を結ぶので「めおん」だそうです。
赤い船体に、青(緑?)鬼と男木島のシンボルの灯台がかわいいイラストで描かれています。

映画「釣りばか日記」の第1作では、ハマちゃんは、鬼ヶ島に住んで釣り三昧の毎日。
原付カブを、この「めおん」に載せて、高松に通勤していました。

他の航路のフェリーに比べても小型で、ゆっくりのんびりした動きに見えます。

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秋晴れの日が何日か続き、空気が澄んでいます。瀬戸の島々や行き交う船が近くに感じられる日が多いのです。空の雲も秋バージョンにモデルチェンジ。
35m型巡視艇「きよずき」が快速で、豊島方面へ出港していきます。
そして備讃瀬戸には水島港へ入港する大型タンカーが西へ・・。
見飽きることのない瀬戸を行き交う船たちです。

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