旧琴南町美合は、阿讃山脈の山々に囲まれ、ソラの家々が残っている地域です。
そこには、里では消えてしまったものが、厳しい環境という「宝石箱」に入れられて今に伝えられている所でもあり、専門家に言わせると「民俗学の宝庫」だそうです。
今回は狸と山犬の話を紹介します。
平成狸合戦のように阿讃の里山でも狸が竹やぶの中、岩のくぼみ、神社の森などで暮らし、人との交流を求めていたようです。
狸は蕗の茎を食べると酔う。
そこには、里では消えてしまったものが、厳しい環境という「宝石箱」に入れられて今に伝えられている所でもあり、専門家に言わせると「民俗学の宝庫」だそうです。
今回は狸と山犬の話を紹介します。
平成狸合戦のように阿讃の里山でも狸が竹やぶの中、岩のくぼみ、神社の森などで暮らし、人との交流を求めていたようです。

夜、大きな石が山頂からころげ落ちる音がしたので、翌朝山へ行って見ると何ともない。これは狸の仕業であるという。また、砂ほり狸は自分の流した小便をかくすため、前かきに砂をぱらぱらとかけるのだという。
また、朝もまだ明けやらぬころから稲刈りの音がするので、出かけてみると、稲刈りのあとはない。これも狸の仕業で、見る者は呆気にとられるとかいう。


狸の嫁入りの話は平野部にも多い。
夜もうす暗くなったころ、嫁入り提燈の行列が連なる。
ことに小雨模様の時にこうした光景がよく見られる。
狸の灯は青い灯に見え、葬列の灯のようであるとも伝えられ、とても明るく家の中では障子の骨まではっきり見えるという。
ことに小雨模様の時にこうした光景がよく見られる。
狸の灯は青い灯に見え、葬列の灯のようであるとも伝えられ、とても明るく家の中では障子の骨まではっきり見えるという。
狸は自分の尻尾につばをつけて振ると、灯がついたように見える。
大きく振ると大きく、小さく振ると小さく見える。
大きく振ると大きく、小さく振ると小さく見える。

ある男がこの酔った狸を見つけ、足元のおぼつかない狸を捕らえ、それを狸汁にしてしまった。そして仲間を呼んで、その汁を食べたところ、みんな腹の調子をそこねてしまった。
狸を捕らえた男は数日寝込んでしまったという。
いずれにしても酔ぱらいは相手に出来ない。
狸ならなおさらのことだと、自らを省みたという
中熊谷に沿う道、大きな木のある所はタヌキ道だという。
そこを通るとシャリシャリと小豆を洗う音がいる。
だれかいるのか、とのぞくがだれもいない。すると向かい側の谷から叫ぶ声がする。
「おーい、クリの木でくびつりが舞いよるぞ」
「何、首つりとか!。」
二、三人の男達は鎌をさげて栗の木の下まできたが、首つりなどはいない。
ただぽかんと本の上を見上げている、というしまつである。

ただぽかんと本の上を見上げている、というしまつである。

また、ある夜のことである。
今にも降り出しそうな雨気の多い夜、ちらちらと青い灯が見える。
一列に並んで歩いている。嫁入り行列の灯のようである。
すると、向かいの谷から叫ぶ声がある。
すると、向かいの谷から叫ぶ声がある。
「どこぞ嫁さんが来たのか」
どこにも祝いごとはない。これも狸の仕業である。
狸道のやぶの脇に道がある。
ある日のたそがれ時、一人の男が道を通って帰宅を急いでいた。
するとやぶが動く。よくのぞくと赤い髪をふりかざしたおんぼろしゃぐまの大きい奴が現れたので、悲鳴をあげて逃げた。こうしたことから、このやぶをシャグマヤブと呼ぶようになった。




山犬の道案内
琴南の山村では葉たばこをよく栽培していた。
その収穫は多忙をきわめ、ネコグルマにいっぱい積んで運ぶ。
その仕事が夜半に及ぶこともある。
男は疲れた足どりで、とぼとぼと山道を山の神さんを祀ってある所までたどり着いた。ところがそのあたりから、仕事襦袢の裾をくわえるように山犬がついてくる。別にいたずらをするでもなくついてくる。橋にさしかかろうとすると、山犬は橋のたもとでとどまって見送る。男の家はもう近くに見ることが出来る。山犬は、じっと見送ってくれる。
この山犬は白い犬でやせ細っている。これは山の神さんのお使い姫の山犬さんである。家にたどり着いた男は素足で土を三回すり、手を合わせてお礼をする。
その収穫は多忙をきわめ、ネコグルマにいっぱい積んで運ぶ。
その仕事が夜半に及ぶこともある。
男は疲れた足どりで、とぼとぼと山道を山の神さんを祀ってある所までたどり着いた。ところがそのあたりから、仕事襦袢の裾をくわえるように山犬がついてくる。別にいたずらをするでもなくついてくる。橋にさしかかろうとすると、山犬は橋のたもとでとどまって見送る。男の家はもう近くに見ることが出来る。山犬は、じっと見送ってくれる。
この山犬は白い犬でやせ細っている。これは山の神さんのお使い姫の山犬さんである。家にたどり着いた男は素足で土を三回すり、手を合わせてお礼をする。

山中で道に迷った時、こうした山犬さんに助けられ道案内されたという話は多い。
野生のオオカミがこのような話に出てくる時、異常にやさしい動物として登場する。
野生のオオカミがこのような話に出てくる時、異常にやさしい動物として登場する。
あるおおつごもりの夜のことである。
普通山に入ってはならない時なのに、やむなく山へ入った男が、山犬に裾を咥えられて家まで送られたいう話もある。
普通山に入ってはならない時なのに、やむなく山へ入った男が、山犬に裾を咥えられて家まで送られたいう話もある。
こんな時にお札の仕方は、足をすって手をあわせるものだという。

参考文献 琴南町誌 昭和61年琴南町



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