瀬戸の島から

金毘羅大権現や善通寺・満濃池など讃岐の歴史について、読んだ本や論文を読書メモ代わりにアップして「書庫」代わりにしています。その際に心がけているのは、できるだけ「史料」や「絵図」を提示することです。時間と興味のある方はお立ち寄りください。

タグ:綾子踊保存会

髙松ユネスコ協会ポスター2025年

髙松ユネスコ協会創立50周年記念式典に次のような日程で参加しました。
 8:00 佐文公民館集合・荷物積込 
 8:30 出発 (マイクロバス2台33名)
  9:40 サンポート到着 搬入
10:00 リハーサル(入庭隊形・位置・音量確認・鳴物)
10:45 昼食 → 終了後に着替え開始
13:20 入庭隊形で待機
13:30 入庭(いりは)
14:10 退場  着替え・撤収
15:00 サンポート出発 
16:00 佐文公民館帰着(片付終了後解散)
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会場はサンポート第1小ホールです。

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サンポート第1小ホール舞台
入庭のルートや舞台の広さを確認し、立ち位置を決めていきます。
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全体を通してみて、地唄の音量を見て、大団扇を振れるだけの空間があるかなどを確認します。

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リハーサルを見守る保護者たち

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リハーサル後に早い食事をいただき、着付けを始めます。全員の着付けには、約1、5時間ほどの時間がかかります。小学生達が小姫姿で化粧して踊るのが、綾子踊の大きな魅力です。着付けが終わると、最後に花笠を被ります。いよいよ出番です。

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いよいよ入庭(いりは:入場)です。
風流踊りでは、会場への入庭も「祭礼隊列パレード」として、おおきな意味を持っていました。舞台で踊るだけではなく、入庭も大切にしたいと思っています。
舞台上の流れ
13:30 客席より入庭 

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13:36 保存会長挨拶
こんにちわ まんのう町の綾子踊保存会会長の白川です。
髙松ユネスコ協会創立五十周年 誠におめでとうございます。この式典に呼んでいただいたことをありがたく思っています。
 私たちの住むまんのう町佐文は金毘羅さんが鎮座する象頭山の南側にある小さな盆地で、百四十軒ほどの集落です。水利の便が悪く、香川用水が通じるまでは水不足に悩まされてきました。その歴史は、日照りとの闘いの歴史でもありました。そこで踊り継がれてきたのが綾子踊りです。
  笛・鉦・太鼓・鼓・法螺貝などに合わせて踊る姿は、中世の風流踊りにつながるものとされています。綾子踊りを踊ることは、佐文地区に住む私たちにとっては、故郷に生きる証のようなものです。この踊りを途絶えることなく次世代へ伝承していきたいと思っております。
 髙松ユネスコ協会のますますのご活躍を祈念しながら、本日は踊らせていただきます。
今回は次のように簡単な役割紹介をしました。
雲竜の幟(保存会長の右側)
雨を呼ぶ善女龍王の昇り龍が描かれています。空海がインドから迎えたという龍で、満濃池や竜王山に済んでいたとされます。
法螺貝
頭巾に袈裟(けさ)の山伏姿です。綾子踊を伝えた修験者との関わりがうかがえます。
13:37 棒と薙刀(なぎなた)
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棒振りと薙刀(なぎなた)は、演舞と問答で穢れを祓い、会場を浄めます。

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舞台右手は 
露払い 入庭の際に、榊(さかき)の枝をもって、道中を浄めながら先導します。
棒   薙刀と共に踊りの前に会場の邪鬼を祓い、浄めます
佐文村雨乞踊の幟

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地唄(一番右で座っている)
麻の上下に小脇差(こわきさし)姿で、一文字笠をかぶって、青竹の杖を持ちます。
台笠(青い笠)
烏帽子をかぶり、神職姿で台笠を持ちます。台笠の下は神聖な空間とされました。
拍子    
龍王に供える榊を(さかき)持って入場します。黄色い大きな団扇を持ち、芸司を支える役割を果たします。
芸司 (げいじ)
全体の指揮者です。もともとは踊りを伝えた芸能伝達者の僧侶でした。大きな団扇には、日と月が描かれています。
太鼓  袴(はかま)姿に白たすき掛けで黒足袋です。
僧侶姿で、白衣に、黒い袈裟を架けて鉦を持ちます。風流念仏踊りの影響がうかがえます。
笛  黒紋付の羽織袴(はおりはかま)で、白足袋に草履姿です。
鼓    裃(かみしも)、袴(はかま)姿で小脇差しを指します。
側踊(がおどり)
浴衣姿で竹皮の笠を被ります。側踊りは人数にきまりがありませんでした。そのため雨乞い成就の時には、多くの人が参加して面白おかしく踊ったと伝えられます。
善女龍王の幟 綾子踊を捧げたのは、雨を振らせる善女龍王に対してでした。 
13:50 踊り開始(水の踊り→綾子踊→かえりの踊り)
14:00 退場  

最後にサンポートの屋上広場で瀬戸内海をバックに記念写真をとりました。

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秋の海風を受けながらみんなの顔には充実の笑顔がありました。
最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
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中讃ケーブルテレビ「歴史の見方」で綾子踊りと尾﨑清甫を紹介したもの
https://www.youtube.com/watch?v=2jnnJV3pfE0

日時 11月2日(日)
場所 サンポート高松 第1小ホール
12:00 受付・会場 入場料無料(入場整理券が必要)
13:00 開演 開会式
13:30 綾子踊り 佐文綾子踊保存会
14:15 滝宮念仏踊り
15:10 香川町農村歌舞伎「祇園座」
興味と時間のある方の来場を歓迎します。
今年は5月に大阪万博で踊って以来のことになります。この公演のための練習が佐文公民館で今週から始まりました。1年生から始めた小踊りの小学生3名も、大分慣れてきました。踊る機会を与えてくれたことに感謝しながら舞台に立ちたいと思います。
 綾子踊りは佐文自治会約140軒全員がメンバーです。踊る前にその都度、役割が決められます。次回は来年9月6日(日)に、佐文賀茂神社での定期公開公演になります。

 昨年11月30日付で、佐文綾子踊がユネスコ無形文化遺産リストに登録されました。その認証状が東京に届き、白川正樹会長が授与式に参加していだいてきました。そこ書かれていることを、翻訳アプリに読ませると次のように表示しました。

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風流踊り ユネスコ無形文化財認証状 
ユネスコ無形文化財リストへの登録は、無形文化遺産の認知度の向上とその重要性の認識を確保し、文化的多様性を尊重する対話の促進に貢献します。「風流踊り」 人々の願いや祈りが込められた神事の踊り。日本の提案により「風流踊り」の登録を認証します。
UNE事務局長 刻印日2022年11月30日
登録名は「Furyu-odori」です。どこにも佐文綾子踊の名称はありません。
この認証状に「添付」されたような形で頂いてきたのが、文化庁の認可状です。
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ここには「重要無形民俗文化財 綾子踊」と「保護団体 佐文綾子踊保存会」と明記されています。そして「ユネスコ無形文化財の一覧表に登録された「風流踊」を構成することを証す」とあります。
  全国の風流踊りを一括して、ユネスコ登録を実現させるというのが文化庁の「戦略」でした。しかし、それでは、各団体名が出てこないので、別途証明するために文化庁が発行した証書ということになるようです。
佐文綾子踊年表 重要無形民俗文化財指定に伴う後継者育成事業が今の綾子踊を支えている : 瀬戸の島から
 忘れられていた綾子踊りを「再発見」して、世に出してくれたのは中央の民俗芸能の研究者です。
幕末に編纂された西讃府誌に載せられていた綾子踊歌詞が、中世に成立していた閑吟集の中にあることを見つけます。そして、中世の風流踊りの流れを汲む踊りとして評価します。それを受けて、国や県が動き出すことになります。その中で大きな意味を持ったのが「国の重要無形民俗文化財指定(1976年)」だと私は考えています。これはただ指定して、認定書を渡すだけでなく、次のような具体的な補助事業が付帯していました。
①国の補助金で伝承者養成事業を行うこと
②その成果として、隔年毎の公開公演を佐文加茂神社で行うこと
③全国からの公演依頼への補助金支出
④公開記録作成と「佐文誌」の出版
 こうして隔年毎に公開公演を行うこと、そのために、事前にメンバー編成を行い、踊りの練習を行うことが慣例化します。これが回を重ねていくごとに芸司や地唄やホラ貝吹きなど、蓄積した技量が求められる役目は固定化し、後継者が育っていきました。

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綾子踊り(財田香川用水記念館にて)
 また、小踊りには小学生6人が、大踊りは中学生4人がその都度選ばれ、練習を積んで、大勢が見守る中で踊るという経験が蓄積されました。かつて小踊りを踊った子ども達が、今は綾子踊の重要な役目を演じるようになっています。彼らは「継承・保存」に向けても意識が高く、今後の運営の中心を担っていくことが期待できます。現代につながる綾子踊の基礎は、この時期に固められたと私は考えています。

 今年は、10月に郡上八幡、11月には東京の第70回全国民俗芸能大会(日本青年会館)の公演が予定されています。
33年前の第40回大会に出演し、この場で小踊を踊った小学生が、今は綾子踊の重要な役割を演じるポジションにいます。小・中学生達に大きな舞台に立つ経験を積むことも、綾子踊を未來につないでいく大切な手段のひとつだと思っています。綾子踊へのさまざまな人達からの支援に感謝します。
 

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